i-fm茨城放送は、FM水戸局94.6MHz、日立局88.1MHz、AM水戸局1197kHz、土浦・県西1458kHzで茨城県内をカバーするラジオ放送局です。

番組審議会議事録概要

平成27年2月度 茨城放送番組審議会議事録概要

開催日時
平成28年2月25日(水)
AM10:30~PM0:00
開催場所
茨城放送本社会議室
委員の出席 [*印 委員長 ・印 副委員長]
  • 渋 谷 照 夫 (*)
  • 米 倉 達 広 (・)
  • 鷲 田 美 加
  • 武 山 忍
  • 小 西 俊 一

茨城放送出席者

代表取締役社長
北 島 重 司
常務取締役兼業務局長
高 橋 正 良
審議室長兼業務局編成制作部長兼番組ディレクター
鴨 川 貴 史
報道防災センター長
高 田 惠 一
議題
「IBSラジオスペシャル 鬼怒川水害が残したもの」 
(放送日時:12月19日(土) 午後8時~午後8時30分)

委員からの意見

 

委 員

番組が、導入部分、経過、結論の三段階に構成されていて分かりやすかった。導入部分の自衛隊のヘリコプターがホバリングしているところから始まり、その後の住民女性の声「これまでTVで見ていたけれども、まさか自分がとは・・」という言葉は、被災した多くの人の代表の声だったのではないだろうか?また、住民男性の「寝るとこねえんだ、道路で寝てんだよ」という言葉には、被害の大変さが伝わってきた。その後のナレーションによる導入部分のまとめは間合いを上手く使い良かった。水害直後の2日間のニュース報道を軸に、住民、知事、常総市長など、立場の違う人達がどう感じていたかを客観的に伝えている。リスナーに考える機会を与える意図を感じた。最後の結論部分にも導入部分の住民の声を再び使い、「住民は非難がなぜ遅れたのか?」、「過去の教訓をなぜ生かせなかったのか?」、「警戒や決壊の情報を流していたのに住民の反応がなぜ鈍かったのか?」など、制作者のリスナーに問いかける意図を感じた。「なぜ?」に対して結論は出さずリスナーに考えてさせる手法は、マスコミとして良い選択だと思う。情報を丁寧に報道し、情報提供に徹したことが良かった。

委 員

報道記者自身の記憶を踏まえ、何故この災害が起きたのか?どうして災害が拡大してしまったのか?を繰り返し問いかけ、そして、行政、マスコミ、地域住民、それぞれの反省を問い続けるという謙虚な姿勢で伝えているという印象だ。住民の「想定していなかった」「予想を超えた」などの言葉は生生しく伝わってくる。自衛隊、・警察、消防、行政、それぞれが得た情報が1つの大きなものになっていかなかったこと、そのことでマスコミが本来の機能を果たしにくかった苛立ちが見え、情報が錯綜するプロセスがどのように起こるのか?が裏に示されていた。災害予想の甘さが露呈したことで被害が大きくなった人的要因があることも間接的に伝えていた。77年前の水海道市の大水害以降、大規模な水害が発生しなかったことや堤防の整備が進んだことが、住民の感覚を鈍らせてしまったことを淡々と伝えていたことなど、特別企画の意味合いが十分にあり、防災ラジオとしての使命を全うする企画であった。そういった意味では、常総災害がなぜ起きたのか?ここまで甚大になったのか?を検証する姿勢が表れていた。謙虚な伝え方をしていたことで、リスナーには考える機会となり、企画の意図は十分伝えられた。一方では、水害や災害について、あまり関心を持たない人達に向けて、今後の備えとして必要なことを伝えてもらった方が良かったのではないだろうか?それは報道記者自身の感想でも良いし、企画側の意図が少し入っても良かっただろう。

委 員

当時の生々しい声が全編に取り上げられており非常に臨場感のある放送だった。特に市の職員と住民とのやりとりや、マスコミ対応の様子は切迫している状況が伝わり、改めて思い起こされる。貴重な音源が残っていたことに感心した。水害3ヶ月後の放送なので、聴く側が水害に関する様々な論評を見たり聞いたりした後であり、当時の情景を思い浮かべながら番組を聴いていることを想定し、あえて結論めいたことを入れずに制作しているのだろう。そして、冒頭に市の職員と住民のやりとりがあり、後半でも同じ部分を使う手法は、当時の切迫感が伝わり、災害時の根底にある「自分の身は自分で守る」ということを、放送を通じ啓蒙する活動となる。大変必要なことだ。常総水害は、市の防災への備えの甘さや住民の災害への意識の低さが被害の拡大になったとも言われており、過去に起きたことを伝えることにより思い起こさせることは大事なことである。この番組を放送したことは防災ラジオとしての重要な役割を担っただろう。

委 員

当時の出来事を振り返る番組なら良いと思うが、制作意図である検証番組なら前半部分の発生時の状況を振り返る部分は必要なかったのではないか?後半部分の住民や行政等の「想定していなかった」「見通しが甘かった」という様々な発言を番組冒頭に構成し、「なぜ、想定できなかったか?逃げられなかったか?」を、たとえば専門家と共に検証する方が検証番組になったのではないだろうか?

委 員

防災ラジオの役割を持つ茨城放送ならではの番組だ。当時の様子を淡々と振り返り、リスナーには「なぜ?」と問いかけ、考える機会を与えている。今後、住民や行政はどうするべきか?茨城放送には何を求めるのか?を考える作りになっている。作り手は検証することが狙いだったと思うが、今後の災害への備えになるような呼びかけや提言が欲しかった。人間は過去の出来事を忘れがちだ。具体的に災害時の行動まで伝えても良かったのではないか?「水害」という比較的重い内容の番組の中に明るい印象のCMが違和感なく素直に入ってきた。このようなCMが上手く組み込まれるとスポンサーにもリスナーにも効果が伝わるのではないだろうか?
2016年02月28日
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